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  セミナー実施報告    
 

「仕事とは、人間力をバリアップさせるためにするものだ!」

 
    講師:ファクトリーギア 代表取締役 高野倉匡人
日時
:2002年8月6日(火) 19時〜22時
主催:
有限会社 私には夢がある→詳細を見る
申込:終了しました。
 

 

講師:高野倉匡人氏(ファクトリーギア 代表取締役) 

 
   

1963年千葉県生まれ。1992年(29歳)、父親が経営していた会社は、築19年の木造店舗(産業機械工具屋)。土地区画整理で移転を余儀なくされる。移転交渉を父親が放棄。すべての対応を任される。1995年(32歳)、ファクトリーギアをオープン。産業機械工具のカッコいいお店。今のような輸入工具は全くなし。翌年、アメリカから工具を輸入。国内の高級工具もそろえる。現在のファクトリーギアをオープン。本格的にハンドツールショップをはじめる。若者が来店して赤い工具箱を探しに来る。色々な有名店舗を訪問し、絶対に日本一になれると確信。2002年(39歳)、現在5店舗と通販部を兼ねるグループ本部の全国6拠点。日本一の集客力と店舗売上を誇る工具店となった。グループ総売上高は約11億円(2001年実績)。

◇エフ・ジー・アール(「ファクトリーギア」の本部)HP→http://www.f-gear.co.jp/

 

 

内容抜粋

 
 

●工具屋さんということにとらわれずに聞いてください。本当に僕は特別な人間ではないです。ただ、楽しく仕事をしているうちに、いろんな問題を1つ1つ解決していったことの集約というのが、今日の話のテーマになります。

●僕は、1995年の暮れから1996年の春先にかけて、東京近郊の輸入ショップを歩いて見始めました。ほとんどのお店が、入りずらくて、「あなたみたいなド素人が来るんじゃないよ」という目で排除する。であれば、僕が本当に一般の人たちに、この工具を簡単に買えて、しかも楽しいお店を作れば日本一になれると即座に思いました。その瞬間から、今まで「仕事をまじめにやるのは、かっこ悪い」とか思っていた僕が、なぜか楽しくなって必死で輸入工具について調べはじめたのです。

●何か自分が仕掛けたことが形になって、数字になって、仕事になっていくと、この瞬間の面白さというのは、仕事の醍醐味です。僕は、その経験をすごい勢いでしました。

●辛さということを感じ出してはいたけれど、僕は自分自身が経営者だったので、自分の責任の中で、すべての仕事が出来た。辛いけど辛くない。辛いけど楽しかった。でも、それは僕1人だけが楽しんでいた。

●僕は仕事をやっていてもこんなに毎日が楽しく、充実感で満ちた毎日を送っている。でも、それをうちで働いているスタッフたちに伝えられない自分が辛かった。何とか彼らが楽しく、僕が感じているのと同じくらいの充実感を持って、仕事が出来るように、伝えていきたいと思っていました。

●うちで働いているスタッフたちが、一年間の仕事が終わり、12月30日に一杯飲みに行って、僕と握手をするわけです。そうすると涙を流すんですね。泣いてくれるんです。「ありがとうございました」と。僕はこの瞬間のために仕事をしているし、この瞬間が嬉しくて仕事をしている。そのスタッフを持っていること自体が、僕はすごく嬉しい。僕が1番誇れる部分です。

●母がガンになった時のこと。この中にも身内の方を亡くされた方はいらっしゃると思いますが、その時は、何というのかもう、どういうふうに自分で自分の気持ちを、静めていいのかわからないくらいに、ものすごいショックがありました。初めて「死ぬ」ということを現実の問題として受け入れなくてはいけなくなった。「どうせ死ぬんだ」ということを強烈にその時感じました。

●どうせ死ぬのだったら、楽しく生きようと思いました。母親の病気を通じて、組織ががらっと変わった。彼らに命令していたのが、受容する、感謝するに変わっていったからです。お互いの言葉が通じ合えるようになったのがこの2年間です。

●「今日の1日が10年後の君を作る」とか言いますが、今日がまんして明日死ぬという切実な問題に僕は気がついたわけです。今日1日、10年後のために頑張るとか苦労するとか、もったいないことをしたくないなというのが、母の病気と死を受け入れるということで、僕がすごく感じたことです。とにかく死ぬということを感じたことで、生きるということを考えました。

●とにかく1日1日楽しく、自分もそうだけど、スタッフも楽しく仕事をする。徹底的に楽しく、毎日充実感に満ちて、嬉しいという気持ちで1日を過ごすことを、どうやったら出来るのか、毎日思い悩んでいました。僕は楽しいです。僕は経営者ですから、僕はどんなにしんどくても一瞬にして自己実現出来るわけです。

●とにかく楽しくしようと。どうせ死ぬし、この子達もいろんな過去があるかもしれないけれど、今日から楽しくしてもらいたい、僕の店に来たからには、今日から楽しい気持ちになって、今日から人生変えてもらえたらなと思いました。とにかく楽しむということをキーワードにずっと仕事をしていました。

●楽しむのは「ストレスがない」ということがキーワードだと思うのです。みんなイライラしたり、頭にきたり、そういうのがあると楽しく仕事が出来ない。日常生活のストレスって何かと考えてみました。

●みんな、変えられないことにストレスを持つんです。天気が悪いとか、足が短い、友達が悪い、景気が悪いなど。その変えられないものに対して、「何で変えられないんだ」といって、自分で怒っているのです。多くの場合が、変えられないものを自覚しますが、悪循環になっている時というのは、自分にとって不都合なことをわざわざ見つけ出して、辛いものを探し出して、わざとストレスを作る。このストレスが原因で会社がイヤになる。仕事がイヤになる。

●だから最終的にたどり着いたのは、「受け入れる」という気持ちになるということ。この受け入れるということが、死を受け入れるということと非常に近いものがある。受け入れようとする精神状態が、僕に起こってきました。

●どうせ死ぬわけだから。死ぬということをどれだけもがいても、苦しんでも、戦っても死ぬわけだから、死ぬということを受け入れるしかない。死を意識した瞬間に、よくわからないけれど、とにかく感謝という気持ちの対象物をなくしました。

●先ほども言いましたが、「ファクトリーギア」ってなかったのです。ゼロです。僕が思いつきで、作ったお店なんです。そのお店が月50万円から何億円のビジネスをするようになって、それにまつわる人たちがたくさんいて、その中心に僕がいて、そこで戦いが起こって、ごたごたが起こって。これが嬉しいのです。

●もし、僕がいなかったら、「ファクトリーギア」はない。スタッフもいない。ごたごたも起こらない。戦いも挑まれないです。でも、僕がいて生きていて仕事しただけで、「ファクトリーギア」を作って、そこに人が集まってきて、そこで苦しむ人間がいて、悩む人がいて、いざこざが起こって、戦う人がいて、戦っちゃだめだよという僕がいて。こんな素晴らしい感動的な毎日はない、というふうに思うようになりました。

●眉間にしわを寄せて、「景気が悪い」と言っているところには、銀行はお金を貸さない。でも、根拠のない自信で笑顔に満ちて、「数字もすごいですよ」と言っているところには、銀行はいくらでもお金を貸してくれます。数字づらだけでない発散する楽しさや、ありがたいなと思う気持ちが楽しい表情を作り、楽しい仕事を作り、楽しい職場の環境を作っています。

●モチベーションを上げるコツは、感謝するということと、受け入れるということ。受け入れるために感謝すること。あんまり片意地張らずに、とにかくすべてを受け入れて、魅力あふれる自分を、仕事を通じて作っていく。

●一時的に儲かっても、人間性を高めることが出来なければ、その会社は確実に滅びます。仕事でお金や財産を作ることはあまり意味がない。ほとんどの企業は100年続かないのだから。

●たかだか25年でも、会社は続かない。会社を大きくしようとか、自分の息子に会社を残してやろうと思っても、潰れるのです。だからあんまり会社に執着したり、自分の会社を何とか守るためにとあなた1人が頑張っても会社は潰れるのです。いつかは。それよりも、自分自身の人間としての力をつけ、魅力ある人間になる方がいい。魅力ある人間でいれば、絶対に生き残っていける。どんな仕事をしても生き残れると思う。

●仕事を通じて、人生が、自分自身が確実に変わっていくということを実感することが出来れば、働くことはとっても楽しくなる。仕事の満足感は、「楽しい」を実感して、その「楽しい」から変わっていく自分を本人が感じること。

●人生にムダなことなんて何一つない。決められていることなんて、何もない。絶対に自分は変えられるし、人生は自分で作れる。後悔することがわかっているなら、最初からしないことだ。後で言い訳するだけなんだから。

●本当にムダだと思うことがたくさんあって、20代の時は「こんなムダなことをして」と、いろんな人に言われましたが、それが全部実は、僕にとってプラスになりました。会社であれをやれとか、イヤなことを言われたりすることもあるのですが、それも40代になると、やっていてよかったなと思う時がきます。

●今の自分が自分で納得出来ないのなら、今すぐに仕事は辞めちゃったほうがイイ。ただし、誰かのせいにして辞めるはダメです。責任は全部自分でとる。自分自身に納得出来ないで生きるのはもったいない。超快楽主義で生きていこう。でも、責任は全部とること。

●本当に伝えたいことは、今、この瞬間から自分の人生を変えることが出来るということ。思った瞬間が変わった瞬間なんです。思わなければ何にも始まらない。

●僕は、変わらないかもしれないけど、思った瞬間が変わった瞬間だと思うようにしています。だって変わったか変わってないか、わからないから。周りの人にはわからないし、自分の心の中の話なので、思えばいい。その「思う」ことをみんなやめてしまう。どうせ変われないだろうと思って。

●毎日、朝起きて生きているだけでも、生きていることを受け入れて感謝していることになると思う。気付いてないだけで。あまり悩んでいること、苦しんでいること、そのことに悩まないで欲しい。それも受け入れて欲しい。悩むこと苦しむことがいけないのではなくて、それも受け入れる。「こんなことで悩めて嬉しいわ」という、そういう気持ちになろうと。

●最大のストレスというのは、「死」だと思うのです。死を受け入れるというこが最大のストレスだと思う。身内の死もそうだし、自分の死も含めて。

●受容さえしてしまえば、到底耐えることが出来ないと思われる、死という事実でさえも人は耐えられ、心のリラックスを生む事が出来る。最大のストレスである死も、ほとんどの人間は受容することが出来るということなんです。

●多分、「こうあるべきだ」に当てはめることが、すごく早く会社が大きくなるし、一瞬にして組織が出来上がる。でも、それで冷めたり、楽しくない環境が出来たりすることがイヤになってきた。ちょうど母親の病気を受け入れた瞬間に、何でこんなに形にこだわっているのだろうという気持ちになったんです。

●今までは「こうしないといけない」、「この目標に対してあんたたちどうやるんだ」、「俺はこの目標をとらないと困る」と言っていたのが、そうじゃなくなれば、スタッフは楽になる。僕自身が精神的な内側の部分が変わったことで、組織がドラマチックに変わったんじゃないかなと思います。

●受け入れるということをアクションで考えるとすごく辛くなると思うのですが、自分の精神的な部分で考えればいいと思います。

 

 

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テンポよく話す高野倉さん。笑顔が最高。






交流会の様子。会場が一気にざわめく。


受付スタッフの多苗(左)、岩村匠(右)。


早めに来たので腹ごしらえ。右は高野倉さん、
左はファクギ店長の高橋さん。

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